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執筆者の写真リハビリスクエア【リハスク】

腰部-下肢痛に悩んでいるなら読むべき〜痛みに対する評価と介入〜




スライドタイプで読みたい方はこちらから↓




腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板症、腰椎椎間板ヘルニア、圧迫骨折、側湾症、下肢のOA、、、、


あらゆる疾患から痺れや痛みが腰部/臀部〜下肢に生じます。



痛みや痺れというのは非常に厄介で、

ただ何かをすればいいというわけでもなく

あれもこれも必要だというものです。


理由は様々ですが、臨床で多く見かける厄介なものは

障害レベルと症状が一致しないという現象ですね。

それから痛みがなかったり、痺れ症状に再現性がなかったり。


そんな厄介なものに対して、少しでも抵抗感を感じないようになるための記事を書きました。


読み応えのある記事ですが、同時にためになる記事です。

(いつも為になるものを作り上げる気持ちでいますからね!)





疼痛の分類





脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアによる腰下肢痛は神経障害性疼痛に分類されます。


ただ、機械的ストレスによる疼痛や疼痛が慢性化している場合は

感作も考えられるため

侵害受容性疼痛や侵害可塑性疼痛も

混在していることもあります。



基本的には神経障害性疼痛とまずは考えて進めていけばよいと思います。

神経障害性疼痛ガイドラインから出ている

神経障害性疼痛の診断アルゴリズムというものがあります。



診断は医師が行うものですが、セラピストも

どのようなアルゴリズムで診断されているのかを知っておくと

評価や治療プログラムを考える際にも役立ちますので

知っておいて損はないです。






神経障害性疼痛の評価スケール



神経障害性疼痛には

Pain DETECT、Spine Pain DETECT

と呼ばれる評価スケールがあります。




例えば、医師によってL4/5の腰椎椎間板ヘルニアと診断されて

リハビリのオーダーがあったとしても、病巣と症状が一致しないこともよくあります。



そんな時、症状の場所や質、程度、痛みが出現する状況など

把握するために有用なので問診として活用するのはありです。







神経痛、痺れの鑑別



神経障害性疼痛で重要なのは

疼痛や痺れが本当に神経からの影響で出現しているのか、そうではないのか。



ここを見極めて治療を進めることだと思っています。

僕は以下のフローチャートのように評価を進めています。






意外とこの辺きちっと評価していない方もいるのですが

神経による影響を受けているのなら

筋出力低下や腱反射の減弱など陰性徴候が出現しているはずなので

それはちゃんと評価しましょう。




そして、それが病巣と一致する症状なのか

経過の中で少しずつ回復していくものなのか。




陰性徴候もなく、病巣と一致しない症状であれば

病巣が原因となって神経に影響を与えている可能性は低いと考えることができます。



また、症状が腰部由来なのか下肢由来なのかも鑑別する必要があります。



以下の図で右にいくほど神経障害性疼痛の可能性が高いと考えられるので、特に下肢痛を伴う腰痛で臀部痛がある場合はより詳細な評価が求められますね。




さらに、疼痛を訴える部位の圧痛を評価することも個人的には重要だと思っています。





神経由来の疼痛の場合

疼痛部位自体に侵害刺激が加わって痛いわけではないので

圧痛が生じることは考えにくいです。 (二次的に生じる可能性はありますが…)




圧痛がある場合は、神経障害性疼痛とは

別の病態が絡んでいる可能性が高いので

筋肉へのストレッチやリラクセーションなどが有効であることが多いですね。 しかも、即自的な効果が出やすいです。



この辺りの評価を総合的に踏まえ

患者さんの症状が神経障害性疼痛がメインなのか

侵害受容性疼痛がメインなのか、あるいは両者が混在しているのか。

これを把握して治療プログラムを立てる必要があります。






治療プログラムの組み立て方


治療プログラムを組み立てる際、以下の項目を基準にして考えることがほとんどです。






体幹機能は上記の基準を元に考え

これに有酸素運動を加える形となります。



有酸素運動は脊柱管狭窄症や椎間板ヘルニアのような

慢性疾患には必須だと思っているので

可能な方にはほぼ必ず自転車エルゴメーターやトレッドミルを

プログラムとして組み込みます。




脊柱の彎曲と腹圧の低下を確認し

腰椎の前彎が強かったりスウェイバックのように骨盤の前方移動が目立つなら

腰椎の屈曲を促す腹筋を賦活する系の運動療法を行います。




また、脊柱の彎曲や腹圧の低下は

背臥位や側臥位、座位、立位など姿勢で変化することもあるので

変化が目立つ姿勢でできるように運動療法を一部応用して行うことも考えます。




そして、神経障害性疼痛が疑われる症例の場合は

神経の滑走・伸張を狙った運動療法も行います。

運動療法だけでは難しい、あるいは本人が運動療法を行えない場合は

徒手的にストレッチや神経の滑走・伸張を行います。




このように、治療プログラムを組み立てて経過を見つつ

疼痛や痺れの変化、増悪しないかどうか、陰性徴候が出現しないかどうか

を確認して進めていく感じです。




まとめ

腰から下肢痛に関しては本当に難しいところが多いので、もしも迷いましたらご連絡くださいね!


それでは!







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