今回はknee-inの介入について書いていきます。
膝関節の介入においてknee-inは多くみられるし改善しないとって思うポイント。
でも、はっきり言ってすぐに改善できた症例ってないんじゃないですか?
少なくとも僕はないです。
早期発見されたスポーツ現場での運動指導なら改善できた例はあるけれど、臨床で改善がすぐに見込めた症例ってないです。
でも改善できないわけじゃない。
今回はknee-inを改善できるレベルにある場合のお話をします!
【knee-inはどうして起こるのか、何がどうなっている?何が必要なのか】
knee-inが生じる場面は、
・片脚立位時
・片脚着地時
・フロントランジ動作時
・階段昇段時
・起立動作時
・着座動作時
この辺りですね。
とりわけスポーツリハには着目されますが、ADL動作にも着目すべき代償動作です。
そもそもスポーツはADLから派生した運動負荷の大きい動きですからね。
発生要因を科学的根拠に基づくと、
股関節の外旋制限及び足関節の背屈制限により、大腿骨内旋誘導から生じる膝関節への外反力の増悪が原因でknee-inとなる。大殿筋や前脛骨筋、下腿三頭筋の内側頭の機能不全により後脛骨筋の過剰な収縮により支持する。
つまり、股関節の外旋制限と足関節の背屈制限による影響が強いと言うことです。
【改善のための3つのポイント:その①股関節の外旋角度、外旋筋力】
股関節の外旋角度が不足するのはかなりまずいのでしっかりと角度を出していきます。
徒手で改善できるものは、
・筋性拘縮
・筋の伸張性低下による制限
・何らかの原因による防御性収縮
これらのポイントなら徒手でも改善可能です。
逆に、
・関節包の拘縮
・骨変形(OAや骨壊死など)
・腰椎圧迫による影響(骨盤や腰椎のモビリティ低下)
この辺りは改善できないです。
股関節の外旋角度が低下すると言うことはそれだけ深層外旋六筋や大殿筋が作用しないと言うことです。
深層外旋六筋は股関節の求心位に保つための作用があるし、大殿筋は脊柱を支える大事な部位であるとともに股関節を動かす大きい筋です。これらが動かない場合、外旋方向にいけば転倒のリスクがあるので身体はそうならないようにknee-inさせます。また、歩行周期でもあるように大殿筋はIC時の重心前方移動をコントロールしています。大殿筋が機能不全であれば重心コントロールができなくなるので、knee-inにより重心が前方へ行きすぎないようにしています。
そして深層外旋六筋が効かないと大殿筋も作用しにくいので、いずれにしてもどちらもしっかりと機能が果たせることとが必要ですね。
外旋制限となる主な筋は、
・中殿筋、小殿筋
・長内転筋
・ハムストリングス
この辺りです。しっかりと評価をしましょう!
Comments