前回は「事例報告をまず行うことが良いでしょう。」と話しました。では、なぜか?という部分に少し踏み込んでいきます。
事例報告のエビデンスレベルは低いと言われております。
エビデンスでしかみない人は研究としては事例報告に価値が無く,ランダム 化比較試験のみが価値があると思われがちです。
これは間違えであると言えるでしょう。
事例報告とランダム化比較試験にも目的があります。
前者は仮説の「生成」
後者は仮説の「検証」となります。
事例報告の場合、方法論の厳格性ではなく,良質な仮説を生み出せたかどうかであり、良質な仮説とは,「臨床的意義、臨床家が悩んでいること」が重要かと思います。
要は、多くの人が悩み,解決を望んでいることです。
前回、事例報告では希少な事例をまとめることも重要であると話しました。
そういったレアケースを事例にまとめておく作業も重要ではあります。
しかしながら、遭遇する機会もレアなため、多くの関心を集めにくいという側面から、次の研究のステップに進みにくいといった問題がでてくると思います。
そうすると、単発で終わりがちとなります。
ですので、これは報告意義がありそうだなと思ったことはたくさんいる事例でも新規性側面を利用することで価値が生まれます。
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