安齋です!今回も体幹に着目してコラムをお届けします!
今回の内容は外腹斜筋と呼吸の関連性を応用して、基本動作までつなげる方法です。
この方法は整形外科疾患にも脳血管系にも呼吸器疾患にも使えます。
難しいことはなにもありません、患者さんにもお伝えしやすい方法ですのでぜひ試してみてくださいね!
それでは、早速!
【アプローチ対象となる部位~簡単に概要~】
このコラムでお伝えするのは、外腹斜筋が対象となります!
外腹斜筋を簡単にまとめると、
・体幹の対側回旋
・体幹の同側側屈
・呼気時に胸郭の引き下げ
この作用があります。
おそらく臨床の多くは体幹の対側回旋に着目しているかと思いますが、せっかくなので呼吸も取り入れるとさらに効果アップします!
【呼吸と外腹斜筋の関連性】
外腹斜筋は呼吸と深く関連します。呼吸に関連するということは胸郭の形状にも関与するということです。
外腹斜筋の筋厚は左右差がでますし、硬さも左右差はでます。明らかに差が強い場合は機能障害などの問題がでてきます。
ただ、人体は左右対称である必要性はないですね。
本当に左右対称でなければ疼痛も治らない、ケガも完治しない、運動パフォーマンスも向上しないということならすべてのケガは治らないし、スポーツ選手も一生復帰できません。
大事なのは、形状左右差があっても運動時にその差をカバーできるようになっていることです!
今回のテーマである呼吸と外腹斜筋。
外腹斜筋は呼気に関与しますが、研究によると外腹斜筋は最大呼気にて最も貢献し、唯一筋活動が圧倒的に変化するとされています。
作用でもある胸郭の引き下げが最大呼気にて作用するからですね。他の内腹斜筋や腹横筋、腹直筋も決して作用しないわけではないですが、大きく筋活動の変化が生じるのは外腹斜筋ということです!
胸郭が開排している患者さんが呼気時間が短いのは外腹斜筋による胸郭の引き下げが不十分だからです。
【外腹斜筋と運動の関連性】
外腹斜筋が活動不十分になると、体幹運動が制限されます。
・対側回旋
・同側側屈
こちらの運動が制限されます。
片脚立位時の体幹不安定性が生じたり、上肢リーチ動作時に遠方になるほどぐらぐらして安定しないのはこれが原因だったりします。
【外腹斜筋と基本動作の関連性】
基本動作は寝返りについて着目しながら書いていきます!
寝返りはおおよそ上肢パターンと下肢パターンに分かれますね。
・上肢の動きから上半身を動かして寝返る
・下肢で床を蹴ってから下半身を動かして寝返る
この方法ですね。
どちらの方法も目的を明確することでアプローチになる方法です。
上肢パターンは重い下肢を後半に動かすので外腹斜筋の筋活動にて固定しながら寝返ることになります。筋収縮を入れたいなら上肢パターンのほうがいいです。
下肢パターンは骨盤を動作初期に回旋するので分離運動を促したいときには有効です。外腹斜筋はそこまで活動しないので変に体幹を固定するような作用も起きにくいです。
【外腹斜筋と呼吸を用いてアプローチとするために】
メインテーマです。
外腹斜筋の様々な活動場面を上記で書いてきました。そして最大呼気にて作用するのが外腹斜筋・
ということは上記の運動に最大呼気を入れてしまえばいいということです。
・体幹の対側回旋や同側側屈時に最大呼気をしながら運動方向に体幹を動かす。
・寝返り時に最大呼気をしながらそれぞれのパターンをしてもらう。
このように組み合わせることでエクササイズがさらに効果が出ます。
バルサルバ負荷をかけないように息を吐きながら運動しましょうという背景には血圧だけじゃなくて、筋活動にも関与するからしたほうがいいということです!
呼気と合わせて体幹運動をするとそれだけで可動域改善になったりするのでぜひ活用くださいね!
【まとめ】
・外腹斜筋は最大呼気にてもっとも活動するインナーマッスル
・胸郭形状に左右差があるのは当然。差を埋められるように運動できるのが大切。
・寝返り動作は上肢パターンのほうがより外腹斜筋を活用する。
・最大呼気をしながら運動を促すことでより友好的な運動療法になる。
この4つのまとめ、臨床で試して効果がでたり疑問に思ったことがあればぜひご連絡ください!一緒にディスカッションしましょう!
それではーーーーー!!!
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