在宅リハで活用したい評価方法
- リハビリスクエア【リハスク】
- 2021年10月27日
- 読了時間: 2分
リハビリでは、定量的な評価を経過として測定していく事が求められますが、訪問など在宅領域では、環境の制限があり、なかなか思う様に評価を測定できないという課題があります。
特に歩行能力評価などは在宅で測定するのが難しい評価の一つとして挙げられるかと思います。
歩行能力評価では、10m歩行や6分間歩行などが推奨される評価ですが、在宅で10mの直線を確保をすることは難しいです。
なので、屋外で10m歩行をしてみたり、自宅廊下の距離でケイデンスを測定するなど工夫している人もいます。
これは在宅に限らず、デイサービスやクリニックなどでも施設によっては十分なスペースを確保できず、悩まれているところも多いかもしれません。
そんな悩みを解決できそうなのが、「2ステップテスト」と呼ばれる評価法です。
2ステップテストとは、村永ら(2003)が開発した評価法で、最大2歩幅長から歩行能力を推定する評価法で、10m歩行と6分間歩行評価と高い相関関係があると報告されています。

引用:日本整形外科学会ロコモティブシンドローム予防啓発公式サイト
方法は以下の通りです
スタートラインを決め、両足のつま先を合わせる
できる限り大股で2歩歩き、両足を揃える(大股の2歩はバランスを崩さない程度の歩幅)
スタートラインから、着地点のつま先までの距離を測る
2回行って、良かったほうの記録を採用する
次の計算式で2ステップ値を算出します。
歩幅 (cm) ÷ 身長 (cm) = 2ステップ値
石垣ら(2021)は訪問リハビリテーション利用者を対象に(10施設209名)、歩行自立条件別のカットオフ値を報告しています。
<2ステップカットオフ値>
・屋内独歩:0.7
・屋外杖歩行100m:0.71
・屋外独歩800m:0.93
原著を見て頂くと分かりますが、結構細かく条件付けしてあるので、目標設定をするにあたっても有用かと考えます。
大股で行うので、転倒に注意が必要ですが、メジャーと少しのスペースがあれば出来る評価なので、私も活用させて頂いております
上の図で示した通り、ロコモ評価でも行われるので訪問リハに従事していない人でも知っておくと良いかと思います
活用してみましょう!
参考
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